クライアントさんが求めているものって・・・。

いつもお世話になっているクライアントさん(Aさん)から、「写真を見に行くからいっしょにいこー」と声をかけていただきました。話を聞いてみると、娘さんの成人式の写真を撮ったので、それを見に行くとのこと。
その写真を撮影したのは、うちも代々お世話になっている写真館*1。つい最近、代替わりをされて、それを機にリニューアルしたってことは知っていたので、興味本位でついて行くことに。

当初、すぐ帰れるよなーなんて思っていたら、写真をセレクトする羽目になりまして2時間ほどあーだこーだ言いながら、アルバムの種類を決めたりとかプリントの仕上げを決めたりとかしたわけです。

帰りの車中にAさんがぽろっと一言「もう、あそこの付き合いはないな。」私も同じことを思っていたので何とも言えず、車中はどんよりとした空気に・・・。

Aさん曰く、「今までお任せにしていたんだから、いちいち聞くな。」「自分の撮った写真にこだわりはないのかね」「自信ないのか?」と、聞いてるこっちがつらくなります・・・。

一応、「代替わりしたばかりですし、あんなもんじゃないですかね?」とは応えておきましたが・・・。

地元の写真館に限らず、常連さん相手の商売で、クライアントさんが求めている物って何?って考えると、

いつも通りで。で、注文が通ること。

ただ、これだけだと思います。

新メニューがあろうが、新しい主人のこだわりがあろうが、こっちとしては関係なく、今までと変わらぬお付き合いがしたいだけです。

新メニューはこっちが気になったら注文するから、そっちからは勧めてくださるな。

この気持ちわかってくれる方も多いかと思います。

私も写真業界でごそごそしている人間な物で、最近の流行のスタイルを提示してきたというのはよくわかります*2。ただ、それをすべてのクライアントさんに平等に押しつけるってのは、さすがにいかがなものかと思います。

常連さん、新規さん、それぞれが抱いているものは違う物というのは当たり前のことです。しかも、常連さんの場合は「ここに任せておけば安心」という信頼も上乗せされているので、それも勘定に入れないといけません。

今回の一件、いろいろと思うところはありましたが、明日は我が身。同業としても同じ轍を踏まないようにしようと心に誓う良いきっかけになりました。

*1:私もAさんも、その写真館で写真を撮ってもらっています。七五三から入学、卒業、その時々の写真まで全部撮ってもらってます。私は先代からのお付き合いですが、Aさんは先々代からのお付き合い。

*2:ただまあ、視線有り、視線流しの基本2カットがないのには驚きましたが・・・。視線有りだけを撮ることはあっても、視線流しだけを撮るってことは、うつむきスタイルぐらいでしかやらないもので・・・。